方針・規定

OLCグループでは、法令遵守はもとより、製品の安全、労働者の安全と人権の尊重、環境保全といった幅広い社会的責任を考慮したサステナブルな調達を実現するため、『OLCグループ調達方針』を制定しています。本方針は、取締役会によって承認されています。調達方針に基づき、品質・価格・技術・納期・経営状況などを考慮し、公正なプロセスを通じてお取引先を選定しています。選定後は、公正で適正な取引を推進するとともに、通報窓口をお取引先に対しても開放するなど、お取引先との健全で良好なパートナーシップの構築に努めています。

さらに、国際的な基準を参照し、お取引先の行動指針として『OLCグループお取引先行動指針』を制定し運用しています。2024年4月より本指針を改定し、人権に関する国際規範への準拠や、環境課題への取り組み姿勢、責任ある原材料調達などの項目を追加するとともに、運用細則について明示を行います。

OLCグループ調達方針(2022年5月制定)

OLCグループは、「自由でみずみずしい発想を原動力にすばらしい夢と感動、人としての喜び、そしてやすらぎを提供します」という企業使命の下、「ハピネス(幸福感)」を社会に提供し続けてきました。
永続的に「ハピネス」を提供し続けるため、ステークホルダーと協働しながら、 品質・価格・納期に加え、自社が社会に与える影響を認識して、将来世代に引き継ぐことのできるサステナブルな調達を実現するべく、本方針に基づきあらゆる調達活動を行います。
 

公正な取引
公正、透明、自由な取引を阻害する競争制限を行いません。
お取引先の選定にあたっては、経営状況、製品・サービスの品質・価格・納期、サステナビリティの取り組み状況等を総合的に判断します。
 

社会規範の遵守・倫理
「OLCグループ・コンプライアンス行動規範」に則り、高い倫理観をもって、適用されるあらゆる法令、その他の社会的規範を遵守します。


労働者の安全と人権の尊重
「OLCグループ人権に関する基本方針」に則り、その考え方を実践し、お取引先さまと共に人権への取り組みを実施します。
 

環境保全
「OLCグループ環境方針」に則り、その考え方を実践し、お取引先さまと共に環境への取り組みを実施します。
 

お取引先さまとの健全で良好なパートナーシップの構築
お取引先さまとの信頼関係を築き、協力しながらともに成長する関係を構築します。

2030年までのESGマテリアリティと目標

当社グループは、「サプライチェーン・マネジメント」をESGマテリアリティに設定し、以下の目標を設定しました。今後、サステナブルな調達に向けた体制を検討していきます。

指標(KGI) 定量目標 目標年度
1次サプライヤーへ「調達方針」「お取引先行動指針」の周知と承認 100% 2030
社内で特定した品目について持続可能な原材料調達 100%

サステナブルな原材料調達

当社グループは、事業活動で使用するさまざまな原材料の調達に際して、サプライチェーンにおける環境的側面に加え、人権・労働安全といった社会的側面への影響に配慮します。また、一部原材料については、個別に目標や対応方向性を定めています。対象の原材料や対応方向性は、環境・社会・経済等の状況を踏まえて必要に応じて見直しを行います。サプライヤー・業務委託先とも連携を図り、サプライチェーン全体で、責任あるサステナブルな原材料調達に取り組んでいきます。

原材料/品目

目標/対応方向性

紙の調達に関する方針をお取引先へ周知、主要なお取引先への調査の継続実施

パーム油

持続可能性に配慮したパーム油への切り替えを継続検討

紛争鉱物

取引先への確認を含む紛争鉱物の対応方法の策定とモニタリング

木材

持続可能な木材の調達に向けた方針の策定と運用開始

テキスタイル

環境負荷の少ないテキスタイルの調達に向けた方針の策定と対応方法検討

シーフード

持続可能性に配慮したシーフードへの切り替えを継続検討

 

 

体制

サプライチェーン・マネジメント推進体制

2021年7月、経営会議の諮問機関であり、経営戦略本部長(取締役常務執行役員)を委員長とする「企業行動委員会」にサプライチェーン・マネジメント分科会を設置しました。取引先と協働し、持続可能な調達を実現するための戦略策定や目標のモニタリング、方針整備を進めています。

セルフアセスメントシート

2014年10月より、『OLCグループお取引先行動指針』の遵守状況をお取引先にセルフチェックしてもらうツール「自主調査リスト(セルフチェックシート)」を導入し、その結果に基づき、必要に応じてお取引先の協力を得ながら改善に努めています。2024年4月より自主調査リストの名称を「セルフアセスメントシート(SAQ)」と改め、人権に関する国際規範への準拠や、環境課題への取り組み姿勢、責任ある原材料調達などの項目を追加します。
一定の取引金額かつ要件を満たす新規取引に対しては、取引開始の社内決裁要件として、「セルフアセスメントシート」の取得によるお取引先の同行動指針に含まれる法令遵守、製品の安全、労働者の安全と人権の尊重、環境等の各項目の遵守状況の確認を定めており、重要項目の遵守状況などを中心にリスク評価を実施しています。
お取引先に「セルフアセスメントシート」でのチェックをお願いする際には、お取引先や再委託先に、同行動指針の各遵守事項制定の意図、各遵守事項を実現するための具体的な取り組みを理解してもらうために、あらかじめ「お取引先行動指針」の確認をお願いしています。
また、お取引先における同行動指針に含まれる各項目の遵守状況を継続的にモニタリングするため、既存取引先に対しても2年に1度、「セルフアセスメントシート」でのチェックをお願いし、継続取引の要件として、重要項目の遵守状況などを中心にリスク評価を実施しています。
当社グループが、高い倫理観のもと法令や社会的規範および同行動指針と同様の内容を遵守し続け、サステナブル調達を推進するとともに、「セルフアセスメントシート」を通じて連携しながら、お取引先とともに、サプライチェーン全体で社会的責任を果たしていけるよう取り組みを進めていきます。

ディズニー・ブランド商品のサプライチェーン・マネジメント

東京ディズニーリゾート関連

テーマパークで販売している製品だけでなく、ディズニー・ブランドに関連する物品の製造委託工場については、児童労働、強制労働、差別、健康と安全など、製造業者がまもるべき規範を定めたディズニー社の国際労働基準プログラム(ILSプログラム)の遵守が義務付けられています。
ディズニー社のサプライチェーン・マネジメントについては、「Responsible Supply Chain」(英語)をご参照ください。

テーマパークで販売する商品製造におけるお取引先との連携

東京ディズニーリゾート関連

当社では、法令遵守や製品の安全性はもとより、労働者の安全と人権の尊重、環境保全といった幅広い社会的責任をサプライチェーン全体で果たしていくために、さまざまな取り組みを通じて、お取引先との連携を強化しています。
お取引先には、それぞれの商品の性質や分類に応じて、当社の担当者や第三者機関により実施される製造工場監査や製造工場出荷前検品に協力いただいています。
ディズニー・ブランドに関連する商品は、児童労働、強制労働、差別、健康と安全など、製造業者がまもるべき規範を定めたディズニー社の国際労働基準プログラム(ILSプログラム)を遵守し、定期的なILS監査で適格とみなされた工場で製造されています。また、製造を開始する際は、安全性や品質を担保する技術力や生産性を評価するOLC監査を実施しています。
ILS監査やOLC監査により、製造工場の不遵守が指摘された際には、改善に向けての提案をするなどの支援を行います。

2023年7月には、児童労働、強制労働、差別、健康と安全など、製造業者がまもるべき規範を定めたディズニー社の国際労働基準プログラム(ILSプログラム)の運用状況の確認や注意点などを伝達するための説明会をオンラインによる動画配信形式で実施し、あわせて162社のお取引先が視聴しました。


ILSプログラムにおいては、例えば、従業員の安全確保のための避難訓練および防火対策など緊急時の安全、未申請工場の使用、監査時の就労実態の非開示、記録の不一致などに関する違反事例について、具体的な改善案を示すことで、安全でお互いを受け入れ、尊重しあう労働環境づくりに向けてお取引先や製造委託工場をサポートしています。

 

また、品質管理方針やOLC監査の内容、検査や検品の重要性に加え、近年の劇的な環境変化への対応やさらなる品質管理の強化についても周知を行いました。