戦略

多様なゲストへの対応

東京ディズニーリゾートでは、すべてのゲストが楽しめるテーマパークを目指し、利用しやすい環境づくりを進めています。
テーマパークには、さまざまな言語を使うゲストや、障がいのあるゲスト、怪我などによって一時的に体の機能が低下しているゲスト、高齢の方や妊娠中のゲスト、食事に制限のあるゲストなど、多様なゲストが訪れます。施設や支援ツールの整備、キャストによるサポートを通じ、快適で楽しい時間と場所の提供に努めています。
キャストによるサポートを強化するために、サービス介助士の資格取得を支援しています。

リスクと機会

【リスク】
・顧客の多様性対応不足による体験価値の低下

【機会】
・変容する社会や顧客ニーズへの対応による体験価値向上

変容する社会や顧客ニーズの変化に対応し、多様な価値観を尊重した事業活動を展開するために、ベースとなる人権尊重への体系的な取り組みや、既存製品・サービスの見直しと多様性に配慮するための仕組みの構築などの取り組みを実施。

指標と目標

ゲストの多様性の指標・目標

取り組みの方向性

KPI

2030

2027

【人権の尊重】

人権デューデリジェンスと人権啓発の継続によるリスクの低減と被害者の確実な救済

【顧客の多様性の尊重】

事業環境にあわせて注力領域を検討し、取り組みを推進

【従業員の多様性の尊重】

内外環境にあわせて注力領域を検討し、取り組みを推進

【人権の尊重】

特定した重要人権課題に対する人権デューデリジェンスの高度化とグループ会社の人権デューデリジェンスの拡大

【顧客の多様性の尊重】

多様性を尊重した活動ができる仕組みの構築

【従業員の多様性の尊重】

多様性が尊重され、あらゆる人が活躍できる環境の構築

【人権の尊重】

・ギャップ分析を踏まえた重要人権課題の見直しと、新たな重要人権課題ごとの脆弱なライツホルダーに対する是正と救済、予防的措置の実施

・「従業員」「顧客」「取引先」の3領域における人権デューデリジェンスの継続、およびグループ会社の人権デューデリジェンスの開始

【顧客の多様性の尊重】

・ダイバーシティ&インクルージョン ハンドブック改訂版の発行、および学習機会を提供した従業員の割合:100%

・多様性を受け入れ、行動ができる従業員の割合:2025年度中に策定

【従業員の多様性の尊重】

・女性管理職比率:25%以上(OLC)
・男性育休取得率:95%以上(OLC)

2024年度のゲストの多様性関連実績

  • 従業員への各種啓発の実施(障がいに関する社内EXPOの開催、多様性に関する取り組み事例の社内共有会)
  • テーマパークにおいて多様性の観点から課題のある表現の抽出および対応計画の策定
  • テーマパークオペレーション社員、312名が新たにサービス介助士の資格を取得

活動

多様なゲストへの代表的な対応例

東京ディズニーリゾート関連

日本語以外の言語をご要望されるゲストへの対応

パークを訪れる前に情報収集がしやすいよう、ホームページの多言語化や英語でのお問い合わせの受付体制を整備しています。

パーク内では、両パークのエントランス周辺に無償でWi-Fiをご利用いただける環境を整備しており、翻訳アプリを搭載したスマートフォンや、携帯翻訳機をキャストが所持し、海外ゲストとの円滑なコミュニケーションが図れる体制を整えています。

車イスご利用のゲストへの対応

車イスご利用のゲストが時間を気にすることなく、安全に乗り降りができるようにしています。

 

車イスのままご利用可能な施設

・東京ディズニーランド 14施設

・東京ディズニーシー 12施設

通常の乗降場とは別に、時間を気にせず安全に乗り降りできる専用の乗降場を設けている施設。

・東京ディズニーランド 3施設

・東京ディズニーシー 1施設

これまで、肢体に障がいがある方で、ご本人は利用基準を満たしているにもかかわらず、同伴者がいないことでアトラクション利用ができないケースがありました。現在は、利用基準を満たしていれば、一部のアトラクションにおいて、キャストのサポートができる場合に限り、同伴者がいなくても利用いただけます。

・東京ディズニーランド 11施設

・東京ディズニーシー 11施設

視覚や聴覚に障がいのあるゲストへの対応

視覚に障がいのあるゲストが東京ディズニーランドや東京ディズニーシーの施設の位置を触って理解することのできる触地図、アトラクションやキャラクターの形状を確認することのできるスケールモデル(模型)を用意しています。

聴覚に障がいのあるゲストに向けては、手話のできるキャストの配置や一部のアトラクション(*)での手話通訳サービスを行っています。

* スティッチ・エンカウンター、タートル・トーク

2017年4月に導入した「ディズニーハンディーガイド」は、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーで、視覚に障がいのあるゲストと聴覚に障がいのあるゲストを対象に、音声と字幕でパーク内の情報を提供しています。

音声ガイドでは、自動的に受信する現在地情報や、周辺の施設情報を音声で案内します。また、2018年12月から一部のアトラクション(*)では、アトラクションの情景を音声で案内する副音声を提供しています。

字幕ガイドでは、主にシアターアトラクションやエンターテイメント施設の台詞や歌詞をディスプレイに表示します。

* ホーンテッドマンション、イッツ・ア・スモールワールド

視覚に障がいがある方で、利用基準を満たしていれば、一部のアトラクションにおいて、キャストのサポートができる場合に限り、同伴者がいなくても利用いただくことができます。

・東京ディズニーランド 19施設

・東京ディズニーシー 20施設

その他の障がいや妊娠中などの制限があるゲストへの対応

一部のアトラクションでは、障がいの内容によりキャストがサポートできる場合に限り、同伴者なしでご利用いただけます。

東京ディズニーリゾート・オフィシャルウェブサイトや「東京ディズニーリゾート・インフォメーションブック」を通じて、障がいのあるゲストや、妊娠中や高齢のゲスト、一時的に体の機能が低下しているゲストなどに、パークを効率よくお楽しみいただけるよう、サービスや施設についてご案内しています。

食事に制限のあるゲストへの対応

東京ディズニーリゾートでは、 ベジタリアンのゲストや、アレルギーのあるゲストなど、食事に制限があるゲスト向けのメニュー対応を行っています。

車イスご利用のまま乗り降り可能なアトラクション
拡大
車イスご利用のまま乗り降り可能なアトラクション
アトラクションの形状を確認するスケールモデル
拡大
アトラクションの形状を確認するスケールモデル

ホテルでのバリアフリー対応

東京ディズニーリゾート関連

取り組み

内容

アクセシブルルーム

  • 手すりの設置
  • 洗面所スライドドア
  • 低めのベッドの設置(一部のホテルを除く)
     

【導入ホテル】

  • ディズニーアンバサダーホテル(6室)
  • 東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ(2室)
  • 東京ディズニーランドホテル(5室)
  • 東京ディズニーリゾート・トイ・ストーリーホテル(6室)
  • 東京ディズニーセレブレーションホテル(4室)
  • 東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル ファンタジーシャトー(4室)
  • 東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル グランドシャトー(1室)

ユニバーサルルーム

  • 手すりの設置
  • 洗面所スライドドア
  • 電動でリクライニングが可能なベッドの設置
     

【導入ホテル】

ディズニーアンバサダーホテル(1室)

チャット対応

聴覚に障がいのある方向けに、ホテル滞在中、端末を貸し出し、チャットツールを用いた対応を実施

 

【導入ホテル】

  • ディズニーアンバサダーホテル
  • 東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ
  • 東京ディズニーランドホテル
  • 東京ディズニーリゾート・トイ・ストーリーホテル
  • 東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル

各種設備の貸し出しリクエスト対応

  • バスボード
  • シャワーベンチ
  • すべり止めマット


 

東京ディズニーランドホテルのアクセシブルルーム
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東京ディズニーランドホテルのアクセシブルルーム