ご挨拶

オリエンタルランドは、1960年に「国民の文化・厚生・福祉に寄与すること」を目的に設立いたしました。「絶えることのない人間賛歌の聞こえる広場をめざして」。これは当社が舞浜の土地計画策定時に、全役職員で共有した事業に対する想いです。年齢、性別、国籍など問わず、人と人が触れ合い、共に喜び、笑い、感動し、その声が響き渡る。まさに「人間相互理解の文化」の形成であり、その素晴らしい世界を実現し、提供し続けることが当社事業に課せられた使命です。
その実現のため、浦安沖の埋め立て、ディズニーランド誘致交渉等を経て、1983年に米国外で初のディズニーテーマパークとなる東京ディズニーランドをオープンいたしました。2001年には世界で唯一“海”をテーマとした東京ディズニーシーを、時を同じくして、ディズニーホテル、複合型商業施設、モノレールなどを一斉にオープンし、舞浜エリアを現在の東京ディズニーリゾートの形へと発展させてまいりました。その後も継続的な投資等を通じ、リゾート一帯での新たな感動の創出に邁進しております。

2023年4月に40周年を迎えた東京ディズニーリゾートは、アニバーサリーイベント「東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”」を開催し、ご好評を頂いた結果、売上高、各利益ともに過去最高となりました。国内外問わず多くの方々に愛されながら、今日に至るまで事業を営み続け、成長することができたのは、ひとえに全てのステークホルダーの皆さまの長きにわたるご支持・ご支援の賜物と、心より御礼申し上げます。

そして、いよいよ6月6日には、東京ディズニーシーの8番目となる新たなテーマポート「ファンタジースプリングス」がオープンしました。3つのディズニー映画の世界を再現したエリアと、最上級ランクの客室を有する6つ目のディズニーホテルである東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテルで構成されており、構想期間を含め約10年、投資額 3,200億円と東京ディズニーシー開業以来最大規模の開発となります。当社とディズニー社のこれまでの経験と英知を結集して作り上げた色鮮やかで物語にあふれたディズニーファンタジーの世界に、訪れた皆様は必ずご満足いただけることと確信しております。
以降も、東京ディズニーランドでは2027年の竣工を目指し、開業以来親しまれてきた「スペース・マウンテン」とその周辺環境を一新するなど、斬新さや快適性などゲストの皆様の体験価値向上を最優先に、当社グループの提供価値である「ハピネス」の創造に尽力いたします。

また、オリエンタルランドグループは、2030年に目指す姿を「あなたと社会に、もっとハピネスを。」と定め、持続可能な社会への貢献と長期持続的な成長を実現するため、8つのマテリアリティを軸に中長期の取り組みを進めております。特に、当社グループ最大の財産であり競争優位性の源泉のひとつである「従業員」の働きがいは重要な要素です。従業員の働きがいとゲストのハピネスの好循環をより高める投資を行うことで、これからも社会から望まれる企業、従業員が心から誇れる企業であり続けたいと考えております。

全てのステークホルダーの皆さまに今後50年、100年先も「夢、感動、喜び、やすらぎ」を提供する企業であり続けられるよう、全役職員一丸となって挑戦してまいります。これからの更なる成長・進化に、ご期待ください。
 

2024年6月
 

株式会社オリエンタルランド
代表取締役会長(兼)CEO    髙野 由美子
代表取締役社長(兼)COO    吉田  謙次