特定化学物質の環境への排出量の把握等および管理の改善の促進に関する法律に基づくPRTR(*1)制度では、特定の事業者に対し、PRTR対象物質の排出・移動状況(*2)を把握し、国に報告することが義務付けられています。OLCグループはPRTR制度の届出対象事業者ではありませんが、社会的責任を果たすため、PRTR制度の趣旨に沿って、当社グループにおけるPRTR該当物質の排出・移動量を毎年自主的に調査しています。
当社グループのPRTR該当物質の大半が、テーマパークなどで使用される塗料や洗剤に含まれています。
20世紀初頭の建物を再現するなど、テーマパークにおけるさまざまな演出や日々のメンテナンスに必要な塗料をはじめとしたPRTR該当物質については、成分や性質、取り扱い方法などが記載されたSDS(安全データシート)に基づいて、厳密に管理し、適正に排出・移動しています。
また、代替資材への変更、塗料を必要としない施設への変更などにより、今後もPRTR該当物質の使用量を低減することで、排出・移動量の削減を進めていきます。
*1:Pollutant Release and Transfer Register(化学物質排出移動量届出制度)の略。
*2:排出・移動状況とは、どの化学物質がどこの環境中に排出されたか、もしくは、廃棄物として事業所の外に運び出されたかを指します。
PRTR該当物質の排出・移動量目標としては、前年度を下回ることを目指しています。
当社グループでは、経営戦略本部長(取締役常務執行役員)を委員長とする「環境対策委員会」を設置し、委員長の責任のもと、気候変動を含む環境対策に関わる目標の設定や計画の策定を行っています。
環境活動における目標の進捗や計画などは、環境対策委員会を通して年1回の活動報告とあわせ、重要な環境課題についても取締役会に報告しています。また、循環型社会を含む環境課題を重要な経営課題として捉え、取締役会にて「気候変動・自然災害」「循環型社会」をESGマテリアリティに組み込むことを決議し、計画の進捗を監督しています。
「環境対策委員会」には、化学物質管理分科会を設置しています。化学物質管理分科会は、現状把握のための調査や戦略策定、環境負荷低減のための取り組みを進めています。
東京ディズニーリゾート関連
当社グループでは、年度ごとのPRTR該当物質の使用量や排出・移動量の実態調査を継続しながら、塗料の種類を変更するなど、化学物質の排出削減に取り組んでいます。
これまでに、塗料の水性化によるトルエンやキシレンの削減、食器用洗剤の変更によるAE(ポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル)の大幅な削減などを実施しています。
また、テーマパークでは、施設改修の際にメンテナンス性の向上を目的に、構築物、舗装仕様(材料)の変更を行っており、その際には環境にも考慮し、塗料の使用量や、化学物質を含む建設材料の抑制にも取り組んでいます。
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