当社グループのリスクマネジメント体制について

当社グループでは、当社グループが保有するリスクを抽出して分析・評価・優先順位付けし、これに基づき個別リスクの予防策・対応策を策定するリスクマネジメントサイクルを設定し、運用しております。当該サイクルを統括する組織として、当社の社長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を設置しております。
リスクマネジメント委員会は、当社グループにおけるリスクを抽出のうえ最重要リスクを特定し、当該リスクの所管組織が作成した当該リスクの予防策・対応策がリスクを許容範囲内に抑えるために有効であるかを判断し、当該予防策・対応策の実行状況をモニタリングしております。リスクマネジメント委員会はこれらの取組みを経営会
議・取締役会に報告し、リスクマネジメントサイクルの実効性を確認しております。
リスクが顕在化した場合の対応組織として、「ECC(Emergency Control Center)」を設置しております。また、当社グループ各社において緊急時のリスクを認識した場合においても、ECCへの速やかな状況報告を義務づけております。


有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

東京ディズニーリゾートのクオリティ低下に関するリスク

ハード面(施設・サービスなど)のクオリティ

当社グループのコア事業である東京ディズニーリゾートは、新規施設の導入など、常にゲストに対し新たな体験価値を創造することで、ゲストの高い満足度を得ることができております。東京ディズニーシーの新規大型アトラクション「ソアリン:ファンタスティック・フライト」の導入や東京ディズニーランド大規模開発による新規施設など、複数のプロジェクトを実施しており、今後も東京ディズニーリゾート全体の魅力を高めるべく、ハード面のクオリティ向上に努めてまいりますが、天災などの不測の事態により適切なタイミングで新規施設の導入ができず、クオリティが低下した場合には、入園者数が減少し、売上高の減少など当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

ソフト面(キャストのホスピタリティなど)のクオリティ

当社グループのコア事業である東京ディズニーリゾートは、多くのキャストによって支えられております。また、キャストのホスピタリティによって、ゲストに高い満足を感じていただいております。しかしながら、想定している以上にキャストの採用・育成が厳しい事態に陥り、クオリティが低下するようなことが起こった場合には、入園者数が減少し、売上高の減少など当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。長期的に労働市場におけるホスピタリティを持った人財の獲得競争が激化することを想定し、キャストの昇給上限の引上げや、「テーマパークオペレーション社員」の新設による一部キャストの社員化、教育プログラムや部門ごとのトレーニングの充実などを実施しております。今後もキャストへの教育のみに留まらず、キャストにとって「誇り」を持ち「働く喜び」を感じることができる職場環境を整備してまいります。

オペレーションに関するリスク

製品の不具合

当社グループのコア事業である東京ディズニーリゾートの製品(アトラクション、商品、飲食など)は安全を最優先に考えております。しかしながら、万一の事故(アトラクション事故、欠陥商品販売、食中毒・異物混入など)により、ゲストに重大な危害が加わる事態が発生した場合には、安全を最優先する当社グループへの信頼の低下、ブランドの毀損及び訴訟などの多額の費用負担などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、不具合の発生を未然に防止するため、安全に関する法令及び当社グループが定めた規定・基準・マニュアルの遵守に努め、定期的に所管部門以外の組織による監査を行っております。

法令違反

当社グループでは、各事業のオペレーションやそれらにかかわる資材・製品の調達取引などについてコンプライアンスを重視しております。しかしながら、役職員の過失等により重大な労働災害や法令違反などが生じた場合には、行政処分による一部業務の中断や当社グループへの信頼の低下、ブランドの毀損及び訴訟などの多額の費用負担などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、法令違反などを未然に防止するため、OLCグループ・コンプライアンス行動規範を制定し、コンプライアンスの推進体制整備と役職員への啓発活動に努めております。

情報セキュリティ

当社グループでは、事業遂行に関連し顧客の情報や営業上の秘密情報などを保有しているため、社内情報に関し外部からのハッキング、社内データベースの悪用、漏えい、改ざんなどが生じた場合には、当社グループへの信頼の低下、ブランドの毀損及び訴訟などの多額の費用負担などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、情報セキュリティ事故を未然に防止するため、情報セキュリティの推進体制整備と役職員への啓発、社内ネットワークに関する監視機能の強化や情報へのアクセスの制限などを実施しております。なお、未然防止を講じたにもかかわらず、当該リスクが発生した場合には、その適切な対応を行うことは勿論のこと、原因解析や影響範囲の調査を行い、再発防止並びに防御の最適化を図る体制をとっております。

外部環境に関するリスク

天候

当社グループのコア事業である東京ディズニーリゾートは、天候要因(天気・気温など)により入園者数が変動しやすい事業です。夏季における暑さ対策として、アトラクションの待ち列エリアの屋内化や屋根の設置などに取り組んでおり、他にも、屋外のテーマパークが影響を受けやすい極端な天候(豪雨、猛暑など)への対応を進めております。このような対応を進めてはいるものの、悪天候や猛暑等が長期に及ぶ場合、一時的に入園者数が減少し、売上高の減少など当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

災害

当社グループの事業基盤はほぼ舞浜に集中しているため、舞浜地区周辺で大地震や台風、火災、洪水などの災害が発生した場合には、施設の被害、交通機関及びライフライン(電気・ガス・水道)への影響、レジャーに対する消費マインドの冷え込みなどが想定されることから、一時的に入園者数が減少し、売上高の減少など当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、災害などによる影響を未然に防止、または被害の度合いを軽減するため、東京ディズニーリゾート各施設における耐震性や防火性などの安全性の配慮に加え、従業員が取るべき措置手順をマニュアル化し、訓練を定期的に行っております。また、事業の継続のための手元流動性確保を目的に、2019年2月には「地震リスク対応型コミットメント期間付タームローン」を再設定しており、有事の際に即時資金調達が可能となっております。

テロ

当社グループの事業は、多数のゲストを迎え入れる施設を有するため、東京ディズニーリゾート各施設や国内外の大規模集客施設などにおいてテロ事件などが発生した場合には、テーマパークの臨時休園、レジャーに対する消費マインドの冷え込みなどが想定されることから、一時的に入園者数が減少し、売上高の減少など当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、テロを未然に防止するため、警備の強化やテーマパークのエントランスに金属探知機を設置するなどの対策を講じております。未然防止を講じたにもかかわらず、当該リスクが発生した場合には、安全性の確保を最優先し、従業員が取るべき措置手順をマニュアル化し、訓練を定期的に行っております。

感染症

当社グループの事業は、多数のゲストを迎え入れる施設を有するため、感染症が流行した場合には、テーマパークの臨時休園、レジャーに対する消費マインドの冷え込みなどが想定されることから、一時的に入園者数が減少し、売上高の減少など当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、感染症による影響を未然に防止するため、従業員が取るべき措置手順のマニュアル化と、衛生管理の徹底に努めております。


新型コロナウイルス感染症への対応については、当社の社長を本部長とした「東京ディズニーリゾート感染症対策統括本部」を設置し、新型コロナウイルス感染症に関する情報収集及び密閉空間・密集場所・密接場面を回避する手順の策定や従業員の体温確認等の感染防止のための体制整備を行っております。

景気変動

当社グループのコア事業である東京ディズニーリゾートは、定期的な新規アトラクションや季節ごとのスペシャルイベントの導入、刷新を継続的に実施しており、過去、日本経済が不景気であった際も安定した業績であったことから、「東京ディズニーリゾートは景気の影響を受けにくい」と考えております。今後も、一人ひとりのゲストが高い満足度を伴ったパーク体験をできるよう、ハード・ソフトの両面でテーマパークの環境を向上させてまいります。そのために必要となる投資については、長期的な視点で描いた計画をもとに実行しており、事業活動から創出した営業キャッシュ・フローを原資として再投資を行っているため、短期的な景気変動があっても継続できる体制を整えております。しかしながら、今後、これまでに経験したことのない不景気となった場合には、一時的に入園者数が減少し、売上高の減少など当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

法規制など

当社グループでは、アトラクションなどの安全基準、ゲストへ提供する商品などの品質基準、環境に関する基準、会計基準や税法など、さまざまな法規制などの適用を受けております。特に、安全基準と品質基準においては法令の定めより厳格な自主基準を一部に設け、その他分野においても、コンプライアンスの推進に万全を期しております。しかしながら、今後、法規制などの新設や変更がされた場合、当社グループとしては社会的責任として当然ながらこれらに対応すべく努めてまいりますが、法規制などの内容によっては、一定期間一部業務が制限され、売上高の減少など当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。