OLCグループは、企業経営の透明性と公正性を高め、持続的な成長・発展を遂げ、かつ社会的な責任を果たしていくことが重要であると認識しています。このような認識のもと、「内部管理の充実」「経営の透明性の向上」「経営監視機能の強化」に取り組み、継続的にコーポレート・ガバナンスの強化に努めています。今後も企業倫理を尊重した誠実な経営を行うことにより、企業価値を向上させていきます。
当社は、経営を取り巻く環境の変化にあわせ、より強固なグループ経営管理体制を構築し、コーポレート・ガバナンスの確立を図るため、執行役員制度を導入しています。
OLCグループの各事業における監督責任と執行責任をより明確にし、取締役の役割を「監督」主体とすることで経営の監督機能を強化するとともに、執行役員への権限委譲を促進することで意思決定のさらなる迅速化を図っています。
取締役と監査役は、それぞれの視点から経営のチェックを行っているほか、取締役は、経営の基本方針に基づき、法令および定款に違反なきよう審議しています。また、取締役会から権限委譲された業務執行に関する重要事項(職務権限規程による取締役会決議事項を除く)を決議または報告する機関として、CEOを議長とする「経営会議」を設置し、迅速かつ適正な意思決定を促進しています。あわせて、取締役会の諮問機関として独立社外取締役が過半数を占める任意の「指名・報酬委員会」を設置しています。
* 2023年度実績
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*1 定款上の取締役の員数は15名以内となっています。
*2 代表取締役加賀見俊夫が選定されています。
*3 定款上の監査役の員数は6名以内となっています。
取締役会の透明性を高めるとともに、経営体制の一層の強化を図るため、取締役会は、構成比40%超となる5名の社外取締役を含む取締役12名で構成し、経営に関する重要事項を審議・決定しています。
取締役会には、常勤、非常勤を問わず監査役も出席し発言を行っており、職責が異なる取締役と監査役は、それぞれの視点から業務執行の監督を行っています。
- 株主総会に関する事項(付議議案の決定等)
- 四半期・年間業績および決算、ならびに次年度予算に関する事項
- 取締役・執行役員の人事に関する事項(取締役候補者、取締役および執行役員の管掌・担当・委嘱等)
- 取締役会の実効性評価に関する事項
- 政策保有株式の検証に関する事項
- OLCグループの内部通報体制・リスク管理体制の運用状況報告
- OLCグループESGマテリアリティの進捗報告
- 取締役・執行役員の報酬制度の改正に関する事項
- 東京ディズニーランド「バズ・ライトイヤーのアストロブラスター」のリニューアルに関する事項 など
経営を取り巻く環境の変化にあわせ、意思決定の迅速化を図るため、執行役員制度を導入し執行役員への権限委譲を促進しています。また、取締役会から権限委譲されている経営会議は、CEOを議長とし、常勤取締役および執行役員により構成されており、業務執行に関する重要事項(取締役会決議事項を除く)の議論・決議・報告などを行っています。また、常勤監査役も出席して意見を述べることができます。
監査役会は、監査役4名(うち社外監査役3名)で構成され、監査方針および監査計画に基づき、取締役、執行役員および従業員からの報告聴取を行い、重要会議の審議状況や監査結果などについて報告がなされ、相互に議論を行っています。なお、常勤監査役2名は、取締役会のほか、重要な意思決定の過程および職務の執行状況を把握するため、経営会議、委員会などにも出席し、意見を述べています。
さらに、監査役の職務を補助するため、取締役や業務執行部門から独立した専従のスタッフを配置しているほか、 監査役、会計監査人、および内部監査部門である監査部の連携により、監査の有効性を高めています。
取締役の指名・報酬等に係る取締役会の機能の独立性・客観性を強化するため、取締役会の諮問機関として独立社外取締役が過半数を占め、取締役会議長を委員長とする任意の「指名・報酬委員会」を設置しています。本委員会は、取締役および監査役の指名や報酬に係る事案(これらの株主総会議案の原案を含む)や後継者計画に関する事項について、その妥当性を審議し、取締役会へ答申しています。なお、取締役の個別報酬額については取締役会より一任された本委員会で決定します。
2023年度において「指名・報酬委員会」は3回開催され、構成メンバーである委員長の代表取締役 取締役会議長加賀見俊夫、ならびに委員の代表取締役会長(兼)CEO髙野由美子、社外取締役花田力、社外取締役茂木友三郎および社外取締役菊池節の全員が出席し、以下の事項等が審議されました。
- 取締役および監査役の選任に関する株主総会議案の原案
- 代表取締役および役付取締役の選定の原案
- 取締役の報酬制度の改正および監査役の報酬上限の改定について
- 監査役の指名・報酬に関する基本方針等の制定について など
さらに、取締役会から委任を受けた取締役の個別報酬額等の内容を決議し、またCEO・COOの後継者計画に関する事項についても報告が行われています。
当社では、法令および社内規定の遵守と効率的な業務執行の確保を実現するために、内部監査部門である「監査部」を設置しています。内部監査は、客観的立場から、会社の業務が経営方針・経営計画・社内規定などに準拠して適正かつ効率的に行われているかを調査・評価・助言をすることにより、経営効率の増進と収益性の向上に寄与することを目的として実施しています。内部監査の結果は、当社の社長に報告するとともに、取締役会ならびに監査役会においても直接報告をするなど連携を図っています。また、監査対象に応じリスクマネジメント委員会およびコンプライアンス委員会等に報告するとともに、直接課題提起・改善提案することで、内部統制の継続的な改善・充実を図っています。
OLCグループでは、会計の適正性を確保するため、有限責任あずさ監査法人による監査を受けています。有限責任あずさ監査法人の指定有限責任社員業務執行社員は、公認会計士羽太典明氏および百々龍馬氏であり、そのほか会計監査業務に携わる会計士および補助者は24名です。(2024年7月1日現在)
社外取締役は、取締役会において取締役会の意思決定の妥当性・適正性を確保するための助言・提言を行っています。豊富な経験と幅広い見識に基づく的確な助言や社外の視点からの意見を受けることで、企業経営の公正性が確保されるものと考えています。
社外監査役は、常勤監査役と常に連携を図り、経営の監視・監督に必要な情報を共有しています。また、会計監査人より第1四半期から第3四半期のレビュー結果および期末監査結果の報告を受けているほか、適宜意見交換・情報聴取等を行っています。さらに、内部監査部門である監査部とは、事前に内部監査計画を確認し、内部監査結果を定期および随時に監査役会にて直接報告を受けるなど、監査体制の連携強化に努めています。
取締役会は、毎年、各取締役、監査役に配布した評価シートの結果なども参考にしつつ、取締役会全体の実効性について分析評価を行っています。2022年度においては、外部機関のサポートサービスを活用しながら評価シートの改訂を行いました。各取締役、監査役による取締役会の評価は、運営方法、議論の内容、各メンバーの取り組み等に関して概ね適切かつ十分であるとの結果になりました。当該結果を踏まえ、取締役会で審議したところ、取締役会は適正に運営されており、実効性も確保されているものと評価しました。
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当社では、取締役および監査役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針(以下、「決定方針」という。)について、その原案を「指名・報酬委員会」に諮問し、取締役会において決議しています。
取締役の報酬は、持続的な成長に向けた健全なインセンティブのひとつとして機能するよう、経営目標の達成度や個人ごとの目標達成度・会社への貢献度を考慮し、取締役会より委任された「指名・報酬委員会」が株主総会で決議された限度額の範囲内において決定し、現金報酬と株式報酬を定期的に支給することとしています。ただし、社外取締役は現金報酬のみを支給しています。
監査役の報酬は、会社業績に左右されずに職務を遂行する立場を考慮し、その役割と独立性の観点から固定報酬を基本とし、現金報酬(定額報酬(月額))のみを支給します。
取締役の個人別の報酬等の内容の決定にあたっては、「指名・報酬委員会」が決定方針との整合性を含めた多角的な検討を行い決定しているため、取締役会としても決定方針に沿うものであると判断しています。
監査役の個人別の報酬は、株主総会で決議された限度額の範囲内において、「指名・報酬委員会」よりその水準等の妥当性が答申された後、監査役の協議によって決定しています。
取締役の現金報酬の額は、1999年6月29日開催の第39 期定時株主総会において月額8,000万円以内(使用人分としての給与は含まない)と決議しています。また、当該現金報酬とは別枠で、株式報酬の額を2018年6月28日開催の第 58期定時株主総会において、年額1億円以内および年間1万株以内(社外取締役は付与対象外)と決議しています(なお、2023年4月1日付で株式分割を行っており、年間5万株以内となっています)。
なお、監査役の現金報酬の額は、2005年6月29日開催の第45期定時株主総会において月額800万円以内と決議しています。
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注1: 取締役に対する使用人兼務取締役の使用人分給与は、支払っていません。
注2: 当社は、役員賞与を廃止しており、取締役の支給額には役員賞与は含まれていません。
注3: 当社は、取締役に当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、取締役と株主の一層の価値共有を進めることを目的として、株式報酬として譲渡制限付株式を付与しています。この譲渡制限付株式は、原則として、割当てを受けた日より3年間、譲渡、担保権等の設定その他の処分をしてはならないものとされています。
注4: 当社は、取締役会の独立性・客観性を強化するため、各取締役の個人別の報酬額についての決定を、「指名・報酬委員会」(代表取締役 取締役会議長 加賀見俊夫、代表取締役会長(兼)CEO 髙野由美子、社外取締役 花田力、社外取締役 茂木友三郎及び社外取締役 菊池節で構成)に一任しています。
【参考】
役員報酬に関しては、2024年度より、以下の事項が変更になっています。
- 業績連動報酬の導入
- 上記の譲渡制限付株式報酬に係る報酬枠の廃止と新規の譲渡制限付株式の割当の中止
- 株式給付信託(BBT―RS)の導入
- 監査役の報酬額改定
- 詳細については、こちらをご覧ください。 (1,074KB)
当社では、コア事業であるテーマパーク事業を持続的に成長・発展させるため、事業に関係する企業との長期的・友好的な協力関係が必須であると考えています。政策保有株式については相互の連携を深め、企業価値の向上に資すると判断した企業のみを保有し、中長期的な視点でこれらの目的が達成できないと判断した企業については縮減していきます。
毎年、取締役会で個別の政策保有株式について、保有目的が適切か、保有に伴う便益(資産価値、配当、取引内容など)やリスクが資本コストに見合っているかなどを具体的に精査し、保有の適否を検証しています。
当社が保有する上場株式の議決権行使については、以下の観点から、議案ごとに判断しています。
- 投資先の中長期的な企業価値向上、株主還元向上につながるか
- 投資先において重大な法令違反や反社会的行為、不祥事など、株式価値を大きく毀損する事案が発生していないか
- 投資先において業績が著しく不振な状況が長く継続していないか
- 株主共同の利益を害する可能性はないか
氏名/地位 |
指名・報酬 委員会 |
専門性と経験(スキル・マトリックス) |
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企業経営 トップマネジメント |
財務 ・会計 |
法務・コンプライアンス・ リスクマネジメント |
人事・労務 |
マーケティング・営業 |
IT・デジタル |
ESG |
テーマパーク事業 |
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加賀見 俊夫 代表取締役 取締役会議長 |
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髙野 由美子 代表取締役会長 (兼)CEO |
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吉田 謙次 代表取締役社長 (兼)COO |
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片山 雄一 取締役 |
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高橋 渉 取締役 |
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金木 有一 取締役 |
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神原 里佳 取締役 |
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花田 力 取締役[社外、独立] |
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茂木 友三郎 取締役[社外、独立] |
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田尻 邦夫 取締役[社外、独立] |
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菊池 節 取締役[社外、独立] |
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当社では、取締役が当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すうえで、企業経営の基本スキルである「企業経営トップマネジメント」「財務・会計」「法務・コンプライアンス・リスクマネジメント」「人事・労務」「マーケティング・営業」「IT・デジタル」「ESG」に加えて、当社の事業特性から特に重要である「テーマパーク事業」を、必要な専門性と経験としております。各取締役のスキル・マトリックスは上の通りです。
【リスク】
- 適切な意思決定機能の欠如による、成長機会や社会的信用の低下
各種法令およびコーポレートガバナンス・コードを遵守し、変化に柔軟に対応し、成長できる体制を構築いたします。
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2023年度に開催された取締役会における各取締役および各監査役の出席状況は次の通りです。
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※上記の取締役会の開催回数のほか、会社法および定款の規定に基づき、取締役会があったものとみなす書面決議が1回ありました。
関連情報
- コーポレート・ガバナンス報告書 (444KB)
- 内部統制システム構築の基本方針 (252KB)