2017 年 4 月 27 日
会社名 株式会社オリエンタルランド
代表者名 代表取締役社長 上西 京一郎
(コード番号4661 東証第1部)
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オリエンタルランドグループ「2020中期経営計画」について
オリエンタルランドグループは、この度、2017年度から2020年度までの新たな中期経営計画を策定いたしましたので、お知らせいたします。
当社では、この「2020中期経営計画」(2018年3月期~2021年3月期)期間を、2021年度以降の更なる成長に向けた重要な期間と位置付け、長期持続的なテーマパークの成長のための事業基盤を形成してまいります。
1.「2020中期経営計画」策定の背景
当社では、東京ディズニーランド®、東京ディズニーシー®の入園者数は2013年度から4年連続で3,000万人レベルを達成し、想定よりも早いペースで入園者数レベルが高まりを見せていることを受け、当初掲げた「高い満足度を伴った入園者数を恒常的に3,000万人レベルとする」という目標の達成を2020年度へと前倒して実現することといたしました。また、「2016中期経営計画」(2014年度~2016年度)では、営業キャッシュ・フロー3,372億円を達成し、目標としていた2,800億円を大幅に上回る結果となりました。
ゲスト満足度の向上に向けては、新規アトラクションやエンターテイメント、スペシャルイベントなどへの継続的な投資はもちろんのこと、東京ディズニーシーのメディテレーニアンハーバー鑑賞環境改良や、暑さ・寒さに対する環境改善、レストランの環境改善、ショー抽選アプリの導入、アトラクション運営の効率化など、ハード・ソフトの両面でさまざまな取り組みをおこなってまいりました。しかしながら、季節や曜日によっては課題の残る日があることは事実であり、年間を通じてより高い水準の満足度を実現することが、更なる成長を目指す上で最も重要な取り組みの一つと認識しております。
また、今後のレジャー市場環境は、国の観光客誘致政策や東京オリンピック開催などによる訪日外国人旅行者数の増加などが想定されております。一方で、将来的には国内若年層人口の減少、労働人口の減少なども想定されており、そうした当社をとりまく環境の変化への対応も、東京ディズニーリゾート®の長期持続的な成長を目指す上で、取り組まなければならない課題と捉えています。
2.「2020中期経営計画」の内容
当社では、当中期経営計画期間を、2021年度以降の更なる成長に向けての重要な期間と位置付け、コア事業である東京ディズニーリゾートのより一層の進化に向け、長期持続的なテーマパークの成長のための事業基盤を形成してまいります。
東京ディズニーリゾートにおいては、引き続き国内ゲストを両テーマパークの重要なターゲットとして捉えており、高い満足度を伴ったパーク体験を提供できる「“新鮮さ”と“快適さ”を兼ね備えたテーマパーク」を目指し、テーマパークの集客力と収益力を向上させるとともに、事業基盤の形成に取り組んでまいります。
「より高い満足度を伴ったパーク体験の提供」を目指していく中でも、最終年度である2020年度には「入園者数過去最高」、「営業キャッシュ・フロー過去最高」とすることを目標とし、着実な成長を遂げてまいります。
①“新鮮さ”を提供するハードの強化
2パーク開園以来最大規模となる東京ディズニーランドの大規模開発をはじめ、幅広い世代が一緒になって楽しむことのできる魅力的なエリアやアトラクションを両テーマパークに導入いたします。
【大規模開発の主な内容】
パーク |
内容 |
導入時期/投資額 |
東京 ディズニー ランド |
・美女と野獣エリア(仮称) ・ライブエンターテイメントシアター ・『ベイマックス』をテーマにした新アトラクション ・新キャラクターグリーティング施設 |
2020年春(予定) |
750億円レベル |
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東京 ディズニー シー |
大型アトラクション「ソアリン(仮称)」 |
2019年度(予定) |
約180億円(予定) |
このほか、「イッツ・ア・スモールワールド」をはじめとした複数のアトラクションのリニューアルを検討してまいります。また、東京ディズニーリゾート35周年イベントでは、新規の昼のパレード、キャッスルプロジェクションに新たな効果を用いたこれまでにない新規ナイトエンターテイメントを展開するなど、エンターテイメントのリニューアル・追加も検討してまいります。さらに、新作ディズニー映画とタイムリーに連動した新たなスペシャルイベントなどのプログラムや、魅力的な商品、飲食の開発も実行し、引き続きゲストの満足度を高める“新鮮さ”を提供してまいります。
【2017年度~2020年度の主な取り組み】
②“快適さ”を提供するハードの強化
東京ディズニーランド大規模開発では、大型アトラクションなどの導入によりアトラクション体験人数の増加を実現するほか、全天候型シアター、屋内レストランの導入などにより、ゲストの快適なパーク体験を実現してまいります。
また、東京ディズニーシー「ソアリン(仮称)」の導入により、アトラクション体験人数の純増およびパーク内のゲストの滞留バランスの改善による混雑感の緩和を目指してまいります。
このほか、既存レストランのリニューアルなどにより座席数の増加や食事の待ち時間を減らす取り組み、サービス施設のリニューアル・増設、モバイルを活用してショッピングやパーク内外でさまざまなサービスが利用できるアプリの開発など、ゲストの利便性の向上につながる仕組みづくりを検討してまいります。
加えて、国内ゲストのみならず海外ゲストも快適に過ごせるテーマパークを目指し、東京ディズニーリゾート・オフィシャルウェブサイト、パークチケットおよび東京ディズニーリゾート・バケーションパッケージ購入サイトの多言語化の拡充、パーク内でキャストが使用する外国語対応の案内ツールの拡充など、海外ゲストの受入体制の整備に向けた取り組みを実行してまいります。
③ソフト(人材力)の強化
高い満足度を実現するためには、キャストのホスピタリティは欠かすことのできない重要な要素です。
新規研修プログラムの導入などを通じて、東京ディズニーリゾートならではのホスピタリティを追求していくほか、キャストが働くことを通して成長を実感し、安心して楽しく働き続けることができるよう、人事制度や職場環境の更なる改善、褒賞制度およびコミュニケーション施策の拡充、多様な働き方を支援する「キャリア支援施策」の拡充などを推進してまいります。
加えて、テーマパーク部門の社員を中心に育成の強化や働く環境の整備をおこなうなど、社員に対しても成長を支援し、ソフト(人材力)を強化してまいります。
これらの取り組みにより、ゲストに楽しい時間をお過ごしいただくための「ホスピタリティの更なる向上」および、より快適にお過ごしいただくための「オペレーションの更なる改善」を実現してまいります。
一方で、当社が東京ディズニーランド大規模開発の新規エリア、新規施設をオープンし事業の拡大を図る2020年度に向けては、外部環境においても、労働人口の減少や、東京オリンピックの開催などにより人材需要が高まっていくことが想定されます。
それに対し、ITの活用や、運営方法の見直しなどを検討し、ゲストの利便性を前提としたテーマパーク運営におけるオペレーション業務の改善をおこなってまいります。
3. 財務方針
創出された営業キャッシュ・フローを、次の成長投資に充当してまいります。この結果、更なるキャッシュ・フローを創出し、長期持続的に企業価値を向上させてまいります。
【2020年度の連結業績イメージ】
「入園者数過去最高」、「営業キャッシュ・フロー過去最高」の達成を目指します。
※これまでの過去最高
入園者数31,377千人(2014年度)、営業キャッシュ・フロー1,206億円(2016年度)
【株主還元】
成長投資のみならず、株主還元の充実も図ってまいります。
以上